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<title>金大中氏の最後の講演　　三室　勇</title>
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<description>『世界』11月号に故韓国大統領金大中氏が6月11日、「6・15南北共同宣言記念式」での特別講演「行動する良心たれ！」が掲載されている。この講演は生前最後のもので2000年の「6・15南北共同宣言」と2007年の「10・4南北関係の発展と平和...</description>
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<![CDATA[<p>『世界』11月号に故韓国大統領金大中氏が6月11日、「6・15南北共同宣言記念式」での特別講演「行動する良心たれ！」が掲載されている。この講演は生前最後のもので2000年の「6・15南北共同宣言」と2007年の「10・4南北関係の発展と平和繁栄のための宣言」を記念した集会で行われたものだ。</p>

<p>講演冒頭は、今は亡き前大統領盧武鉉氏の思い出から語り出す。金大中氏は盧武鉉氏とは境遇が実に似ていたことを語り、時代は違うがともに時の独裁政権と闘ったこと、そして本業を捨てて政治の世界に飛び込んだこと、どこか縁で結ばれていた。もしや前世で兄弟ではなかったかと話す。それは盧武鉉氏の非業の死をいたわる気持ちが伝わる。後段で盧武鉉氏の死を悼み500万の人が弔問したが、確たる証拠もない追求、連日の報道におかしいやり方だと50万の人が声をあげていれば死ぬことはなかったはずだとも語っている。</p>

<p>二人でともに進めた北朝鮮に対する太陽政策が現政権によって覆されようとしている。李政権は時代に逆行していると訴え、金正日総書記には北朝鮮が多くの無念を抱えていることは理解する。また実際にアメリカは約束を反故にしてきたのだから。であっても一日も早く六カ国協議に復帰し、アメリカと対話し、核問題を解決し、朝鮮半島の非核化を進めるべきだと語る。そしてオバマ大統領には北朝鮮を無視せずに対話を進めよと促す。</p>

<p>李明博大統領に民主主義に逆行するこのままの歩みを続けるなら国民は不幸になり、李政権も不幸になると厳しく迫る。</p>

<p>そして韓国の人々に向かって――<br />
「最後に、皆さんにも切にお願いします。（しばし沈黙）心から血を吐く心情で申し上げます。『行動する良心』になりましょう（拍手）。行動しない良心は、行動しない良心は、悪の味方です（拍手）。<br />
　独裁政権は剣を振りまわして光州で百数十人を殺し、人民革命党事件で殺し、その他にもどれほど多くの人々を死に至らしめたでしょうか。彼らの死に報いるために、私たち国民が血と汗で勝ちとった民主主義を守るために、私たちは為すべきことを為さねばなりません。...」</p>

<p>韓国の民主主義の重みが振り絞るような金大中氏の最後の演説から胸に響き伝わってくる。</p>

<p>「故韓国大統領金大中氏を追悼する集い」<br />
呼びかけ人　　土井たか子・河野洋平・清水澄子・山室英男・若宮啓文・古野喜政・岡本厚・東海林勤・深水正勝・石坂浩一・伊藤成彦・姜尚中・小中陽太郎・佐々木秀典・徐勝・高崎宗司・古田武・前田憲二・吉松繁・和田春樹<br />
　　　　　　　<br />
　　　　　　記</p>

<p>１、故韓国大統領金大中氏を追悼する集い</p>

<p>２、日程　2009年１１月１３日（金）<br />
　　　　　午後５時献花　６時追悼の言葉　８時３０分閉会<br />
３、会場　浜離宮朝日ホール（小ホール）　<br />
　　〒104－8011東京都中央区築地5－3―２（都営地下鉄大江戸線築地市場駅徒歩３分）<br />
４、金大中李姫鎬夫人、朴智元秘書室長、韓勝憲弁護士が来日され、参加して下さいます。<br />
</p>]]>
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<dc:date>2009-10-27T00:22:47+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/post-17.html">
<title>日曜新聞書評欄簡単レビュー：三室　勇</title>
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<description>日曜日恒例の新聞書評欄紹介。朝毎読日経産経地方紙の６紙の中から。 産経―― 恵隆之介『昭和天皇の艦長　沖縄出身提督　漢那憲和の生涯』（産経新聞出版、１８９０円）を佐藤優が評を書いている。漢那憲和は沖縄出身の軍人であるが、琉球王の娘と結婚して...</description>
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<![CDATA[<p>日曜日恒例の新聞書評欄紹介。朝毎読日経産経地方紙の６紙の中から。<br />
産経――<br />
<strong>恵隆之介『昭和天皇の艦長　沖縄出身提督　漢那憲和の生涯』</strong>（産経新聞出版、１８９０円）を佐藤優が評を書いている。漢那憲和は沖縄出身の軍人であるが、琉球王の娘と結婚しており、沖縄の保守思想を引き継ぐ人物で、もちろん天皇主義者である。その生涯を紹介した本だが、評者は、今沖縄は普天間基地移設問題、日米地位協定見直しなどを巡り政治的に揺れているが漢那憲和のような人物に光をあてることで、「沖縄には多様な意見があることを知ることがわが国家体制強化に貢献すると信ずる」と本書を推奨している。佐藤という人は国家主義者であることを自認している。佐藤優はいかにして国家主義者になったのかは彼の一連の書籍を読めば一様は理解できる。</p>

<p><strong>谷沢永一『日本の運命を決めた「坂の上の雲」の時代　立志編・風雲編』</strong>（李白社・１４７０円）、評者・渡部昇一。冒頭の書き出しがふるっている「かつてある書評に、私よりも反左翼的な人物がいると書かれたことがある。その人物は産経新聞に『坂の上の雲』を連載していた司馬遼太郎である」。次いで、岩波、朝日、ＮＨＫの「敗戦利得者史観」に抗する姿勢が司馬遼太郎にはあった、とつづく。11月から始まる３年かがりのドラマ「坂の上の雲」は、日本による「韓国併合」100周年にあたる今年からスタートする。司馬は生前この小説のテレビ化を拒んでいたという。その理由などはジャーナリスト・ネットの夏史邦氏の「『坂の上の雲』のテレビドラマ化」をお読みいただければと思う。ＮＨＫのドキュメント「ジャパン・デビュー」も今後どう展開するかが見物である。</p>

<p><strong>真鍋智治・チームカワイイ著『カワイイパラダイムデザイン研究』</strong>（平凡社、２９４０円）、評者・篠原知存。著者は建築が専門という。デザインとしてカワイイ、カワイクナイの境界がどこのあるのかを探ろうする。「カワイイ」とは、まず、こどもっぽさが頭に浮かぶ。それは完成度が低い、ゆるい、やわらかい、小さい、不揃いである、なつかしい、アナログ...。そこで水玉を均間隔なものからゆらぎをもたせ、不規則なものまで順に並べると、カワイイの臨界点が存在することがわかる。今確かに「カワイイ」文化がある。それは何を示すのだろうか。</p>

<p>読売――<br />
<strong>小沢信男『東京骨灰紀行』</strong>（筑摩書房、２２００円）、評者・松山巌。著者は８２歳、東京に生まれ、東京に暮らしてきた。その著者は「骨灰」を求めて東京中を歩き回る。地表の下には死者たちが累々と堆積している。その印に大量に亡くなった場所などには追善の石碑が刻まれている。それを探し求めて歩く。まずは浅草の回向院へ。そこには江戸時代の大火で多数の死者が出たことを記した石碑が建つ。日本橋の牢屋敷跡、千住吉原の遊女が投げ込まれた浄閑寺...。評者は文章は暗くない。ユーモアがあり、あきれたり、哀れんだり、笑ったりしながら、読者に語りかけてくるらしい。小沢節である。どうも人はこんなふうにして死ぬとはおもわなかった、というようにして死ぬのではないか。そんなことを思わせてくれる。</p>

<p><strong>岡谷公二『原始の神社をもとめて』</strong>（平凡社新書、８８０円）、評者・小野正嗣。著者は８０歳。島や森に惹かれ続けた人のように思う。日本、沖縄、済州島をめぐり古代人の聖なる場所をめぐり、思索した本だ。済州島の堂と沖縄の御獄（うたき）の相似性など文化や歴史におもいをはせて、古代神社のありようを探ろうとする。評者は、「音のしない葉むらのそよぎ」を思わせる静謐で美しい文章、と書いているが、そうした文章をぜひ読みたいとおもう。</p>

<p>日経――<br />
<strong>有川浩『フリーター、家を買う。』</strong>（幻冬舎、１４７０円）、評者・小西聖子。著者は『図書館戦争』などのベストセラー作家らしい。この話は、会社を３か月でやめ、フリーターで暮らす、努力嫌いで傷つきやすく、プライドだけは高いというダメ青年がいかにして家を買うまでに至ったかというセクセスストーリーである。そこには家族との葛藤があるわけだが、一念発起して夜間道路工事のバイトに励むようになるかは、読んでのお楽しみだが、評者はこの本の効用として、履歴書の書き方、面接のコツ、オヤジ世代には若い者との接し方のノウハウが得られそうである。</p>

<p><strong>島崎治道『食料自給率100％を目ざさない国に未来はない』</strong>（集英社新書、７１４円）。短評だが、どきっとさせられる。米仏は120％、英国で70％。日本は40％で、農地・農家が減ってきている。日本は世界の全穀物輸出量の９％を輸入している。これだけでも不安になる。小麦、大豆の生産からまず始めよと本書は提言する。<br />
</p>]]>
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<dc:date>2009-10-25T09:49:48+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/post-16.html">
<title>コラム「風」　スキャンダルとメディア　　三室勇</title>
<link_daily>http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/17/</link_daily>
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<description>▼今年３月、小泉・竹中構造改革路線を実際に軌道に乗せ、郵政民営化など担当していた高橋洋一元財務官僚が窃盗容疑で捕まった。それも日帰り温泉施設の脱衣所で時計と財布を盗んだ疑いをかけられて、それが報道され、一瞬のうちに大学職などを失った。 ▼最...</description>
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<![CDATA[<p>▼今年３月、小泉・竹中構造改革路線を実際に軌道に乗せ、郵政民営化など担当していた高橋洋一元財務官僚が窃盗容疑で捕まった。それも日帰り温泉施設の脱衣所で時計と財布を盗んだ疑いをかけられて、それが報道され、一瞬のうちに大学職などを失った。</p>

<p>▼最近刊行された『恐慌は日本の大チャンス　官僚が隠す７５兆円を国民の手に』という本の序章で、その事件の顛末を本人が書いている。要はロッカーの先客の忘れ物をあとで届けようと思ったが、予約していたマッサージに行き、その最中に眠り込んで、届けることを失念してしまった。自分のミスには間違いないが、取る気などさらさらなかったというわけである。</p>

<p>▼当時のテレビニュースをyoutubeで確認してみた。女子アナは、高級時計ブルガリ、財布など約30万円の窃盗容疑と報じ、警察の話によるとと前置きして、容疑者は前から時計には興味があったと説明していた。ところが本人は、自分は時計になど全く興味などはないことを、繰り返し書いている。</p>

<p>▼この発覚は脱衣所の監視カメラだったが、警察で聴取されたとき、本人はマスコミに漏れるとまずいな、と感じたという。名の通った人間としてはあたりまえだろう。警察も外にはもらさないという。後で返すつもりだったと抗弁しても、なにか大人げないと感じたこともあっただろう。結局はいったんは自分のポケットに入れたわけだから、それを認めたわけだ。</p>

<p>▼結局、書類送検されると一斉にマスコミが報じた。なぜ一斉報道になったか。ここらあたりが謎である。ただ、『さらば！財務省』『霞ヶ関をぶっ壊せ』と威勢よく、官僚批判をしていたことが、気に入らない人たちがいたことは確かだ。</p>

<p>▼放送メディアは権力とむすびついている。総務省が許認可権をもっているからだ。ここらあたりを切り離さないと、いつも視聴者は鼻薬をかがされつづけることになる。<br />
</p>]]>
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<dc:date>2009-10-17T06:57:36+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/post-15.html">
<title>日曜新聞書評欄簡単レビュー：三室　勇</title>
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<description>恒例の日曜新聞書評欄からの紹介。今日は京都新聞から。 今中博之『観点変更　なぜ、アトリエインカーブは生まれたか』（創元社、１６８０円）、評者・山本和宏。大阪平野区に通所型福祉施設「アトリエインカーブ」がある。ここでは在籍する知的障害者をアー...</description>
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<![CDATA[<p>恒例の日曜新聞書評欄からの紹介。今日は京都新聞から。<br />
<strong>今中博之『観点変更　なぜ、アトリエインカーブは生まれたか』</strong>（創元社、１６８０円）、評者・山本和宏。大阪平野区に通所型福祉施設「アトリエインカーブ」がある。ここでは在籍する知的障害者をアーティストとして位置づけ、制作環境を整え、独立することを支援する芸術と福祉を融合させた施設である。「驚くべきはその高いクリエティビティー」と評者が賞賛するとおり、現代美術・デザインの世界からも高く評価されている。作品の一部はアトリエインカーブにアクセスすればみられる。この社会福祉法人の理事長である著者は、もう１つデザイン事務所も経営している。彼自身がアートディレクター、一級建築士であり、軟骨無形成傷害というハンディを持っているのだ。著者はニューヨークと大阪を拠点に多彩な活動をしている。今中の信念は、「デザインとは「社会的な企て」であり、すべての人々の平等で幸福な社会の実現を目指すもの」だという。著者自身、身体の障害を持ちながらも内面の健常性を併せ持っている。この二つを同時に生きる視点として「観点変更」という考えにいたる。こうした著者だからこそ障害者の持つクリエティビティーを引き出すことに着目したといえる。障害者美術をアウトサイダーアートを呼ぶ人たちがいるが、これには与したくない。健常者のアートと分けようとする下心が見える。障害者を社会が保護対象として見るのではなく、彼らのもつクリエティビティーが社会に還元される、そうした社会がめざされるべきだろう。</p>

<p>朝日――<br />
<strong>篠田武司、宇佐見耕一（編）『安心社会を創る　ラテン・アメリカ市民社会の挑戦に学ぶ』</strong>（新評論、２７３０円）、評者・南塚信吾。ラテンアメリカも新自由主義の影響をうけ、「新たな貧困」が問題視されている。その中で1990年代から、これを克服するための市民運動が起こってきた。NPO、NGOなどが福祉、環境保護、地域づくり、文化・教育とさまざまな分野で「安心社会」の構築に向けた活動をはじめたという。メキシコの貧困化する女性を支援する活動、ブラジルでは学校へ行けない子どもたちのために「路上教育」を行う社会運動など。エクアドル、アルゼンチン各国で住民参加による「安心社会」づくりを紹介している。しかし、日本の市民活動による「安心社会」づくりは、いまだ大きな動きになってはいない。</p>

<p><strong>広田照幸『格差・秩序不安と教育』</strong>（世織書房、３７８０円）、評者・耳塚寛明。「1990年以降、教育政策が迷走を繰り返して日本的教育システムが崩壊したことに多くの人々が気づいている」（評者）ではその底流に何があるのか。教育の歴史社会学の視点からまとめたものという。70年代までの保革対立から複雑化し、三極化（①規制による質保障：文部省、族議員、②市場原理による質保障、新自由主義的改革派、③現場の自律性を重視したリベラル社民勢力）時代つづき、90年代に新自由主義的改革論がヘゲモニーをとるといった流れがあった。今後どう進めていくのか。「根拠なき新自由主義が歴史の必然ではなく選択の結果であったとすれば、私たちは別の未来を構想することができるはずだと著者は説く」、そのとき不透明な未来社会にあって政治的判断を下せる市民の育成が教育、教育学の使命だという。前述のラテンアメリカの例と比較して考えてみると、どうも頭の中だけの議論のようにも見えてしまう。</p>

<p><strong>柳川喜郎『襲われて　産廃の闇、自治の光』</strong>（岩波書店、２２０５円）、評者・松本仁一。1996年に岐阜県御嵩町の町長が暴漢に襲われて殺されかけた事件があった。その町長自身が裁判記録などをもとにこの事件を綴ったものである。襲ったのは元暴力団組員で産廃処理場計画をしていた業者から４千万円の金が渡っていたという。日本は産業廃棄物処理に関して明確な政策を持っていないという。そのため企業は大金を払い、産廃業者が確保した埋め立て土地に依存する、そんな構図である。その土地確保に、脅し、暴力、金がつきまとう。反対住民には暴力団の脅し、町議会場に押しかける戦闘服の右翼集団。そうした中で御嵩町住民も町議も耐え抜いた。しかし、県では不備だらけの申請をやすやすと通してしまう。元建設官僚の知事は業者の代理人のようになってしまっている。県警も動きが悪い。県警ＯＢが業者の会社に天下りしているからだ。評者は、同様な問題が日本各地に起こっている、と締めていた。</p>

<p>日経――<br />
<strong>クリストファー・レーン『乱造される心の病』</strong>（河出書房新社、２０００円）、評者・滝順一。米国の精神医学界では「内気は病気」であり、「社会不安」「回避性パーソナリティー傷害」と立派な病名がつき、向精神薬が処方される。今世界には４億５千万人の精神障害者がいる。この精神疾患と診断するために基準となる疾患分類はWHOのICD-10があり、米国精神医学会の統計的診断診マニュアルDSM-Ⅳが広く使われている。日本の精神医学でもDSM-Ⅳが利用されている。DSM-Ⅳは米国の精神科医の診た患者の精神症状から推論した診断名を統計処理して分類されたもので、米国基準であり、医師の主観も入っている。結局、原因がわからないものが多いためにそうせざるを得ないところもある。そこが危険と言えばいえないことはない。だから専門医でなければ診断してはいけないことになっている。先の内気は日本ではべつに病気とは思われていない。しかし、こうしたことも今の日本では「ひきこもり」として病気に扱われることもあるかもしれない。所属文化と時代によって精神疾患は変容することを考えておくべきだろう。この本は評者の紹介によると、1980年代に米国精神医学会が精神疾患の再定義を行う際にフロイトの流れをくむ精神分析医と確執があったことなどが書かれているようだ。それも興味深い話だ。脳科学の進展で、新たな診断基準が将来、現れるかもしれない。</p>

<p><strong>ジル・プライス、バート・デービス『忘れられない脳』</strong>（ランダムハウス講談社、１９００円）、評者・茂木健一郎。評者は以前読売で書評を書いていたが、今度は日経に移ったらしい。この本は面白い。「ハイパーサイメスティック・シンドローム（超記憶症候群）」の話である。今年44歳になるジルは人生に起こった事柄を皆記憶している。たとえばテレビの番組まで事細かに覚えている。そんなジルがメールで相談した医師ジェームズ・マゴーとの出会いがあり、この診断名につながったわけだ。彼女は記憶研究の脳学者から歓迎される。彼女の面白いところは単純な暗記物は苦手ということだ。記憶のメカニズムの謎を解き明かすにはこうした特異な人が役立つのかもしれない。評者は、「脳の働きの個人差は、科学的にはまだまだ未知の分野。私たち一人ひとりの脳の中に、驚くべき個性が気付かれないままに潜んでいるかもしれない」と書いている。<br />
</p>]]>
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<dc:date>2009-10-11T11:30:42+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/post-14.html">
<title>編集局からの手紙　くすぶる鳩山献金問題　三室勇</title>
<link_daily>http://j-net.obei.jp/mimuro/2009/10/06/</link_daily>
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<description>鳩山献金疑惑が再度浮上し、野党自民党の恰好の攻撃材料になるにちがいない。しかし、何が問題になっているのか。謎の団体「鳩山由紀夫を告発する会」が７月に東京地検にこの件で政治資金規正法違反容疑で告発したことから、10月に入り、東京地検特捜部が本...</description>
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<![CDATA[<p>鳩山献金疑惑が再度浮上し、野党自民党の恰好の攻撃材料になるにちがいない。しかし、何が問題になっているのか。謎の団体「鳩山由紀夫を告発する会」が７月に東京地検にこの件で政治資金規正法違反容疑で告発したことから、10月に入り、東京地検特捜部が本格捜査に入るという。</p>]]>
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<![CDATA[<p>現首相鳩山由紀夫の個人献金に関する政治資金収支報告書に故人の名前が記載されていたことが発覚したのが今年の6月16日だった。その月の30日に2005年度以降の報告書の修正申告を行い、記者会見している。</p>

<p>その内容は、2005～2008年の４年間で約90人分に当たる193件、総額約2177万円分の虚偽記載があったとする調査結果を公表した。その原資は首相本人の資金で、不正なものは含まれていないと説明している。その動機には「個人献金があまりに少ないので（元公設秘書が）『大変だ』と思ったようだ」との釈明している。</p>

<p>2008年度分については、その最終報告書が9月30日に提出されている。<br />
それによると――――<br />
　　　　修正前　　　　　　　　　　　　　修正後<br />
総額　　4535万円　　　　　　　　　　　4112万円<br />
匿名　　2669万円　　　　　　　　　　　2669万円<br />
記名　　1867万円（69人）　　　　　　 1450万円（14人）</p>

<p>以上のような数字になっている。</p>

<p>匿名とは5万円以下の個人献金をさし、この場合は氏名を公表しなくてよいことになっている。ただし、献金を受けた者は3年間そのリストを保管する義務を負っている。ここで記名者数が修正後、55人減っており、これは修正前にウソの申告をしていたことが明らかになった。</p>

<p>先の記者会見にみられるが、本人の金だったという。もともと鳩山由紀夫は資産家の家に生まれており、政治資金に困ることなどない。しかし、なぜ、こうしたおかしなことが行われていたのか。個人献金が少なかったため故人や他人の名前をつい使ってしまいました、ではすまないだろう。このあたりを、明々白々にするべきだろう。多くの国民が民主党政権に期待しているこの時期に、このような疑惑で国会が混乱するのは避けてもらいたい。失業、貧困はいま待ったなしで、それどころではないのだ。それには、自ずからの非も認めて、この問題をクリアーにして、政治課題に取り組むべきである。<br />
</p>]]>
</content>
<dc:date>2009-10-06T04:02:18+09:00</dc:date>
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