川瀬俊治の「森羅万象」

2009年10月31日

コラム「風」 普天間米軍基地問題で問われていること 2;川瀬俊治

普天間米海兵隊基地の移転問題は、アメリカが強烈に辺野古海岸を主張して譲らない。アメリカの都合ではないのかと言っても、西アジアまでにらんだ米軍再編の要が沖縄を中心弧と考えているのだから、これは簡単ではない。

沖縄県知事までが県外移設を言い出したのは、少し驚いた。2代前の大田知事ならわかるが、保守系知事が言い出すのだから、民主政権の沖縄の米軍基地政策に相当の期待を寄せているということか。

日本の米軍基地の73パーセントがいまも沖縄に集中している。嘉手納米軍基地にかかわる騒音基地被害はあまり伝わらないが、いまも継続している。早朝、戦闘機が飛び立つとき出る爆音はすさまじい。それがヘリ部隊をかかえる米海兵隊まであわさると、騒音基地被害は倍化する。28日には嘉手納町議会では反対決議をしたと聞く。当然のことだろう。

隘路で手狭まりの普天間米海兵隊基地問題の解決策をどう模索すればいいのか。沖縄ありきからの発想から脱却すべきだ。イラク派兵からアフガン派兵に切り替えたオバマ政権である。劇的な変化の芽もあるのではないか。日本側の交渉術が問われる。岡田外相にしても鳩山首相にしても、越えねばならないハードルなのだが、連立政権の社民党は県外移設を言うだけではく、具体案を示すことができないのか。

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2009年10月24日

コラム「風」 普天間米軍基地問題で問われていること;川瀬俊治

 筆者自身、普天間米海軍基地を人間の鎖で包囲する行動など参加してきた中で思うことは、名護のキャンプシュアブ沿岸部沖への移設で「50メートル沖合い」移動可能という案が浮上しているが、県外移設とは程遠い案だということがわかる。

▼政権交代で外交面での一貫性は当然違ってくる。しかしこれはそう簡単なもんではない。互恵関係の相手方との信頼を築いてきたか、優位な立場に立つ相手方なら変更も可能だが、従属関係であれば、あるいは弱みをこちらがみせることで関係が続いているなら、政権交代は国内政治だけだ。対外的は政権交代劇は実効性がない。そうでない中国、韓国は鳩山首相は満面微笑だったのも頷ける。当初から心配していたが、沖縄問題は民主連立政権の最大のキーポイントになりそうだ。

▼沖縄県当局は本当に県外移設を望んでいるのか。声高に聞こえてこない。しかしそれは現実的選択が働くからだ。では、沖縄の個々人にたち返ればどうか。いうまでもない。県外移設である。なぜ21世紀に入り新たな基地をつくるのかとすると反発が底流にある。その結果が2008年沖縄県議選での県内移設反対議員の当選が多数派となったことだ。

▼連立の社民党の沖縄問題を解決しようと選出された衆参議員は、もし「県外移設ノーしかない」として、アメリカ案を執行部を呑むなら多分大事(おおごと)になるだろう。そのまま連立に居ることはなくなる。それを避けたい福島党首は党の立場をアピールする。普天間基地を嘉手納基地と統合する案は嘉手納町の猛反発はすでに体験済みだから、岡田外相が23日発言したことなど、どうして具体化できるのか。

▼領土支配の植民地型国家戦略は大戦後に姿を変えた。グローバル経済の元であるドル支配が要(かなめ)にある。イラクへの大量兵器疑惑で仕掛けたアメリカの戦争は、フセイン大統領がドル建てからユーロだてにシフトしたことが本当の原因だといわれる。植民地型領土支配ではないのだ。しかし日本は擬似植民地型領土支配である、沖縄の人がどれだけ苦しんでいるのか。そのことを理解する政権だからとして送り出したのが民主党政権である。痛覚を伴う自覚かもしれないが、付託に答えてもらいたい。

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2009年9月26日

コアム「風」民主主義の試金石:川瀬俊治

 民主化以後の民主化という課題で韓国社会を分析した政治学者は崔章集高麗大学教授だが、自由主義陣営内での民主化は、さらなる民主化が求められる課題なのだ。民主党政権はそういう意味では「民主化以後の民主化」を求めた有権者が選択した政権といえる。

 しかし、日本は民主化されていないという反論も聞こえてきそうだが、れっきとした言論の自由や罪刑法定主義を貫く憲法をもつ民主主義国家である。天皇制のタブーや自主規制による言論の不自由があることは事実だが、これは「民主化以後の民主化」の過程で解決していかねばならない。

守旧勢力を中心にした自民党では保守リベラル派はついにはヘゲモニーを握れず総選挙で敗北した。「金属疲労」をみせた民主化を危機としなかったところに、世論とのギャップを露呈してしまった。相当の改革をしないと民主党の一人勝ちが続く。

八ツ場ダム問題が民主党の試金石である。民主化の逆を行くのではないかと受け止められる。住民の声は届いていたのか。どうした舵取りをするのかで、「民主化以後の民主化」の息吹きを正面に見据えなかった自民党は「非民主的だ」と民主党を反撃するのは明々白々なことだ。要は両党とも民主主義がかぎなのだ。ほかの党も同様である。

菅副総理はイギリスの政治制度に範をおきたい意向だが、金権政治克服の妙薬としていつも出されてきたのがイギリス政治だ。かつてリクルート事件のときには金権政治を歯止めをする制度としてイギリスの政治制度がよく紹介されていた。しかし相変わらず金にまつわる事件はおきている。マニファストでうたったような企業献金の廃止という金権の芽を断つ制度を民主党が確立することを求めたい。民主主義推進と金権政治克服が今後の民主党政権のバロメーターだろう。


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2009年7月25日

コラム「風」スローガンと政党支持の関係川瀬俊治

 麻生さんは3度総選挙を打って出るときがあった。最も勝利の風が吹いたのが、福田前総理辞任の直後で昨年10月ごろだ。

 ところが自民党の支持率が40パーセント台で決断しなかった。福田さんが辞めたのは麻生さんなら勝てると踏んだからだ。しかし、麻生さんは決断しなかった。最後の最後、追いこまれて解散に踏み切ったのは、政治家にとって何が大事なのかを自ずと語っているように思う。

リーダーシップだ。それは決断力が備わらないと前進しない。なぜか麻生さんは決断で弱腰だった。それは性格的なものよりも、「四面楚歌」の政治状況と関係するのかもしれない。

会社の舵取りでも同じで、長引く不況で新たな方法を打ち出して活路を開くというのは相当の指導力が問われる。しかし、指導力は一朝一夕で身につくものではない。問題に明るいことが必要だ。裏打ちされた経験もそのひとつだ。

選挙のスローガンが戦いにマッチすれば、つまり人々に浸透するなら勝算ありといわれる。スローガンがどこか宙に浮く、白々しいと感じるのは、現実から遊離しているからだ。スローガンがもうひとつ広がらない。各党のスローガンを比べてみると、よくわかる、何が言葉として勢いをもつのか。勢いをもつところは決断力もスピーディーなはずだ。

 8月30日まであと5週間。民主党以外の野党で勢いあるスローガンが登場させられるか。かなりのハードルを越えねばならない。ただ、メディアはいつも多数派につくから、少数政党のスローガンは浮上しない。

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2009年6月27日

コラム「風」加速する新聞の危機:川瀬俊治

 新聞の危機は実に深刻だ。アメリカでは地方紙が次々と廃刊していくなか、財政支援の法律が地方議会で可決したりしているが、それでも危機は回避できない。

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2009年5月23日

コラム「風」マスク不足はこうして解消:川瀬俊治

 正しい情報というのはなかなか計りがたいものだ。21日の新聞には今回のインフルエンザは1957年以前に生まれたものには免疫があるとの医学研究が報じられていたが、しかし海外では高齢者の患者も出ているからどうもあてにならない。

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