'."\n" ?> 笠井真美子の「北からの便り」:アムールトラのタイガとココア
笠井真美子の「北からの便り」

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2009年6月21日

アムールトラのタイガとココア

taigakokoa-3-600.jpgのサムネール画像


釧路市動物園に昨年生まれたアムールトラの兄弟、タイガ(雄)とココア(雌)は生まれつき四股に障害を持っている。

親が子育て放棄して瀕死の状態から飼育係が育て、先月1歳の誕生日を迎えた。
瀕死の状態でも生きようとする二匹を目の前に、順調に成長する保障も何もなく感染症や合併症の心配もある中、
動物園職員は生かそうと決断し、市としても育てていくという方針を保った。
釧路市民のみならず全国から寄付金など支援や励ましを受け二頭は順調に成長している。

4月に、初めてタイガとココアにお目にかかった。
野生の中で産まれていたら自然の摂理により既に生を失っていたであろう子達。
生きようとしている命を生かそうという人の判断のもと、
人の愛情の中で育った二頭は、隣の獣舎にいた野性味の滲み出る親トラたちとは明らかに違う雰囲気だった。
「人慣れしているなぁ、人なつこい」とまで感じさせられた。
カメラを構えていると、「ファンサービスは心得てるよ」と言わんばかりに突然二頭でじゃれ出したり、時にカメラ目線を向ける。

二頭がいるのは新築された獣舎。障害があっても暮らしやすいように建設された。
障害があってもがんばれ、生を受けたのだから生きてほしい、と市民はじめ全国から寄付金が寄せられている。
絶滅危惧種であること、障害を乗り越えて生きる強さや人々の支援は心温まるニュースであり、
様々なメディアで報道され人々の関心を呼ぶタイガとココア。
先月末には全国放送のテレビ番組にも取り上げられた。
確かに映像を通して見ても生で見ても、愛嬌あるしぐさや、まだあどけなさの残る表情に可愛いと素直に思うし、
生きようという生命力には感動させられる。

でもメディアで取り上げられ、関心の高さを思うたび、
人に最も身近なところで人の勝手により命を落とす動物がどれだけいるか
人の伴侶動物を取り巻く問題にどれだけの人が目を向けているだろうかと思いが及んでしまう。
全国で処分される犬猫の数は08年度で34万匹に上っている。
この数はどこか知らない世界で起きている数ではない。
この日本で、一人一人の住む地域で今の瞬間もその頭数が加算されているのが現実なのだ。

野良猫から産まれ生まれつき弱くて親猫に子育て放棄され、人によって保健所や動物管理センターに持ち込まれる命、
人が親猫代わりになって育てなくてはいけない命が春秋の出産期にどれだけいることか。
その子達の事はタイガとココアとは別の話だろうか?
もしそれとは別だと言う人がいたらその命の差はなんですか?と問いたい。

この猛獣二頭へ寄せる気持ちから、人の最も身近な動物達に向ける気持ちが芽生えるきっかけにもなればいいのだが。

以下『』内は、タイガとココアの獣舎前に掲げられている看板の文章を抜粋。

『かけがえのない「命」と「環境」
アムールトラは、ロシア極東沿岸地方の森林地帯に生息し、世界中の動物園での
飼育数を加えても1000頭たらず、かけがえのない地球上の「命」です。
私たち人間が求める便利な生活が、他方で深刻な地球温暖化や環境破壊を
もたらしています。
今、私たちができることは身近な動植物を大切に思うこと。
このことが「種」を絶滅から守り、環境を守り、そして私たち人間を
守ることになるのです。』


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ココア

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タイガ

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4月17日撮影

2009年6月21日 16:51

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