2009年8月27日
本澤二郎の「日本の風景」(237)
<壮大なる無駄>
昨夕、珍しい友人が電話をかけてきた。自民党の市会議員である。
「どうして自民党の人気はないのか」という疑問をぶつけてきた。彼にとって政権党は自民党しかない、と信じて現在も自民党市議として働いてきている。「柳の下のドジョウ」のせいか、その不人気の原因がわからないというのである。
やむなく中曽根バブルがはじけて1500兆円が消えてしまい、その後はひたすら借金をして今日を迎えている自公政権。その借金は1000兆円を超えている。借金地獄の日本は、日本沈没そのものである。借金で首が回らない財政だから、年金などの福祉が壊れて将来に不安を抱いて生きるしかない。そんな日本にした自公政権に、ようやく国民は気付いて政権交代を求めている。
「金がないのに、それでも無駄が横行する予算が編成されてきている。政権の交代は天の声といってもいい」という説明に、彼も渋々納得した。
するとどうだろう、彼は自分で調べた「壮大なる役所・役人の無駄」を証言してくれた。国道や県道で草刈りをしている労働者の賃金である。日当6000円から7000円である。直接確認した数字だという。これを県当局者に対して、そのための経費としていくら予算化しているのか、を尋ねると、なんと2万余円という。3倍近い血税を投入しているのである。
作業員に支払われる3倍の予算化という方程式が、日々の生活を必死で生きている庶民には怒り狂う数字だ。理解できるわけがない。作業員を使用している会社が、残りの全てを懐に入れてしまうものか。そうではあるまい。どえらい裏金資金に化けているのかもしれない。
かつて市役所で働いたことのある市民は「役所にいると、何かにかこつけて年中、飲み食いしていた。裏金の世界が横行している役所だ」と決めつけたものだ。
そうしてみると、たとえば50億円で完成できる公共事業に100億、150億の血税が投入されているのであろうか。これこそが政財官癒着の汚職構造ではあるまいか。全てがこうして予算化されている可能性を否定できない。役所が率先して腐敗に手を染めて裏金をつくり出している。霞が関も自治体も。これこそが官尊民卑を象徴している。
これに徹底してメスを入れることが出来れば、民主党の天下はしばらく続くことになろうか。
<配色濃厚の閣僚事務所>
さて、この市議は時折、閣僚の選挙事務所に詰めている。当番制というのである。自民党の県議や市議が交代で留守番をさせられているらしい。
「今回は事務所の雰囲気が全然違う」というのである。「勢いが全くない。事務所内が冷めている」という。戦う前から敗色濃厚という。そういえば、筆者が農作業をしている時、問題事務所の選挙カーが通り過ぎたのだが、ひたすら候補者名を連呼するばかりだった。連呼は普通、投票日前日が相場なのだが、それを1週間前から始めているのである。
危機感の表れなのであろう。現に「明日からは候補者の親父が支持者に檄を飛ばすという。票が逃げると不安がる運動員もいるが、父親は聞く耳を持たないらしい」とも市議は内幕を漏らした。世襲批判などにかまっていられないほど焦っているようなのだ。
家の近くで農作業をしているおばさんに声をかけると「イタリアのトマト」という珍しい野菜を「どうぞ」と言ってプレゼントしてくれた。選挙の話になると「当然、民主党に入れてアクアラインを無料にしてもらう。比例は福島さん。彼女の小泉・郵政改革批判が正しいことがわかったので」と自信をみなぎらせ、快活そうに笑った。政治の流れは変わっていることを、この農婦が教えてくれた。
<小沢は強い>
くだんの自民党市議は民主党候補の手の内を研究していた。元自民党幹事長の小沢一郎のことである。情報は入りやすいのだろう。その上で「小沢はすごい」と断じた。「どうしてか」と聞くと、彼の面倒見の良さについて、であった。
嘘かまことか彼は「小沢は民主党の新人候補にずっと毎月45万円を支給して選挙運動を支援してきた。今の45万円は大きい。小沢の気配りは、やはり選挙する者の身になって対応している。大したものですね。我々が閣僚事務所に詰めてもガソリン代も出ませんから」といって民主党の実力に脱帽していた。
<真夏の農作業>
今朝はぐっすりと寝込んでしまった。昨日の農作業の疲れである。
午前10時過ぎから午後4時ごろまで、それこそ汗で作業着が重くなるほど働いた。曇り空のもとでの、かなり遅くなったジャガイモ掘りである。とっくの昔にジャガイモの茎は消えていた。そこには雑草が生い茂っていた。鍬で雑草を払いのけて、今度はスコップで土をすくい上げると、小さな芋が数個出てくる。情けないことに芽が出ていた。
しかし、ここには化学肥料は使っていない。土壌も健全だ。ミネラル分を吸収したジャガイモに相違ないだろう。そう思って懸命に鍬を持ち上げた。もはや鶯の美しい音色を聞くことはない。騒々しい蝉の大合唱ばかりである。
太陽が顔を出すと、あわてて木陰に入り、ブルーベリーを摘み、茗荷を採取した。庭の雑草も。午後3時ごろになると、うれしいことに急に涼しくなった。すばらしい秋風がほほをなでてくれた。元気が出てきた。
悲願のジャガイモ掘りは無事に完了した。体力に感謝した。自然と、80歳になっても畑を耕していた母方の祖父のことが目に浮かんできた。遺伝であろう。実家の91歳になる母も元気だった。弟が毎日、母の好物のバナナとゆで卵を持参、栄養補給をしてくれているからなのであろう。 2009年8月24日21時15分記
2009年8月27日 09:53
ご意見・ご感想は読者の広場もしくは、下記のコメント欄へ
コメントする
なお、著作権上問題があるおそれがある内容、特定の個人・民族・法人等への誹謗中傷、またアダルト・サイトへの誘導などの書き込みがあった場合、管理人の判断で断りなく削除します。
コメントする